#6 想像を超える本気の稽古場。

ご訪問ありがとうございます。 グレイテスト母さんに興味を持って下さり、ありがとうございます。 

グレイテスト母さん、企画演出の岡本安代です。 


11月に入り、本格的な稽古が始まった。

演出・朗読を担当する娘の私が、10月下旬に舞台本番を控えていたということもあり、
グレイテスト母さんの稽古を本格始動できずにいた。

・・・が、舞台を終え鹿児島に戻った翌日には、すでに稽古場に集合していた。

集合と言っても、母と私の2人だけだが、時間を合わせて台本を手に稽古を始めた。

稽古場は、母のピアノのレッスン室。

台本を読み進めながら、曲の確認とタイミングをはかっていく。

選曲はだいぶ前から決まっていた。ピアノの練習はずいぶん前から始めてもらっている。


ただ、具体的な流れがわからないと不安だとのことで、舞台本番に旅立つ前に台本は仕上げていた。


・・・が、見るのと聞くのと体感するのでは大違いらしかった。

台本は事前に渡されたと言っても、具体的に紐解いていくのは、初めてだった。

最初から最後まで、ピアノと言葉と、物語と音と・・・。

細かく台本を因数分解していく。


母の想像もしなかった世界が広がっているらしかった。


「・・・安代、すごい・・・ねぇ。こんなコンサート、初めてだ・・・

お母さんはこんなこと、考えつきもしないわ・・。誰の子かねぇ・・・。」


・・・いや、何言ってるんですか。あなたの子ですよ。

稽古は始まったばかり。母さんが感動している場合じゃないんです。

今から、私たち2人で、お客さまに感動を届けるんです。


母は昔から感激屋さんだ。

母の豊かな感受性に、たくさん助けられてきたが、今回はグレイテスト母さんのプレゼンターとして、各々がしっかり役割を果たさなければならない。

グレイテスト母さんのステージ濃度は、まだ濃度20%にも満たない。

これからの毎日の稽古で、密度をしっかり上げていく。

きっと母は、想像もしていなかっただろう。

初日の稽古の約4時間。休みなしでひたすら楽曲を確認し、セリフを確認する地道な作業。

雑談など一切ない。本気の稽古場。


妥協なき娘のオーダーに必死に応える母との二人三脚。

「よろしくお願いします」と互いに挨拶を交わし、稽古1日目が終了した。

これからどう化学反応を起こしていくのか、楽しみで仕方ない。


グレイテスト母さん

母さんは、偉大だ。私の母さんも、あなたの母さんも。そう、グレイテスト母さん。苦しい時、救ってくれた母さんの言葉。どんな時も、母さんだけは僕を信じて待っててくれた。どんな高級料理よりも、母さんの作ったおにぎりが1番美味しい。母さんが笑顔で元気でいてくれたらそれでいい。やはり、母さんにはかなわない。そう気がついたのは大人になってからのことでした。